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水虫の踵

水虫は、真菌に分類される白癬菌というカビが皮膚の角質層に寄生することで発症する皮膚感染病です。水虫は、皮膚症状やかゆみが少ない場合、治療を行わずに放置しがちな病気ですが、放置したとしても自然に完治する病気ではありません。それどころか、治療を行わずにいると、症状が悪化するとともに感染部位が拡大して、最終的には爪水虫を発症してしまいます。爪水虫は、爪が厚みを増したり変形したりする症状が特徴で、最終的には爪がボロボロになり強い痛みが生じるため、歩行が難しくなることもあります。そのため、水虫は放置せずに早い段階で治療を開始して完治させることが非常に重要です。

ケトコナゾールは、白癬菌などの真菌に対して殺菌作用がある抗真菌薬のひとつで、主に水虫治療に広く使用されています。ちなみに、ケトコナゾールは一般名であり、ニゾラールが製品名です。ニゾラールは1993年に販売が開始された抗真菌薬なので、現在は安価に購入可能なジェネリック医薬品が存在しています。

ケトコナゾールは、真菌の細胞膜に作用することで殺菌作用を発揮するイミダゾール系の抗真菌薬です。白癬菌などの真菌には、人間の細胞と同じように細胞膜が存在しますが、真菌と人間の細胞では、細胞膜を構成する成分が異なります。人間の細胞膜の主成分がコレステロールであるのに対して、真菌の細胞膜の主成分はエルゴステロールという物質です。ケトコナゾールは、真菌の細胞膜に欠かせないエルゴステロールの合成を阻害する抗真菌薬なので、人間の細胞膜に対して影響を及ぼすものではありません。エルゴステロールは、ラノステロールという物質が脱メチル化することで生成されるのですが、脱メチル化を行うにはシトクロムP-450という酵素が必要となります。ケトコナゾールは、シトクロムP-450の働きを抑制することで、エルゴステロールの合成を阻害するのです。

ケトコナゾールを水虫治療に使用する場合は、1日1回患部に塗布する必要があります。なお、使用するタイミングとしては、患部が清潔で、ケトコナゾールが浸透しやすい皮膚がふやけた状態となるお風呂上りが最適です。また、水虫の再発予防には、角質層に寄生した白癬菌を完全に排除するまでケトコナゾールを使用し続けることが重要となります。特に、軽症の場合、使用開始後1週間程度で症状が改善することも多いのですが、この段階で治療を止めてしまうと角質層には白癬菌が残ってしまう可能性が非常に高いです。すると、残った白癬菌が再び増殖することで、水虫を再発してしまいます。そのため、水虫の再発を防ぐには、ケトコナゾールは毎日使用するとともに、使用期間を守ることが重要です。

また、使用することで現れる副作用としては、かぶれや湿疹、刺激感、かゆみなどの皮膚症状です。しかし、これらの副作用が現れる確率は非常に低く、重篤な副作用が現れたという報告はされたことがないため、過度に副作用を心配する必要はありません。ただし、かぶれや湿疹、刺激感などの皮膚症状が強く現れた場合は、念のため使用を中止して医師に相談しましょう。

なお、ケトコナゾールが配合された抗真菌薬は処方箋医薬品に分類されるため、薬局やドラッグストアなどで購入することはできません。しかし、個人輸入を代行してくれる通販サイトを利用すれば、わざわざ医療機関を受診しなくてもニゾラールなどの抗真菌薬を購入可能です。ただし、処方箋医薬品を扱う通販サイトの中には悪質な業者も存在しており、偽物を購入させられてしまうリスクがあります。偽物を買わされるといったトラブルを回避するためには、口コミなどの情報を参考にしながら、信頼性が高いとされている通販サイトを厳選する必要があると言えるでしょう。

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